眼瞼けいれん、片側顔面けいれん

「眼瞼けいれん」は、自由に目が開けにくくなったり、瞬きが増えたりする、いわば目の開け閉めのスイッチが故障した状態です。「まぶしい」、「目が乾いた感じがする」、「目をつぶっているほうが楽」あるいは「自然と両目あるいは片目が閉じてしまう」といった自覚症状を呈することも多く、この病気の大半は「ドライアイ」と間違えられていますが、ドライアイの治療をしても一向に良くならないのが特徴です。

多くの場合は原因が不明ですが、安定剤、睡眠導入薬、抗精神病薬の連用や化学物質への曝露が原因や誘因になっている場合は、可能な限りこれらの薬の服用を中止したり、曝露しないようにすることが大切です。

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治療について

お薬による治療(ボツリヌス療法、内服による治療)、手術による治療、その他に眼瞼けいれんでは、上まぶたをおさえるクラッチめがねや遮光めがねが症状を軽減させることがあります。

最も用いられる対症療法(病気自体を治すことはできないですが、症状を改善する治療)は、眼周囲の皮膚にボツリヌス毒素Aを製剤にしたものを少量注射して、目をつぶる力を弱める方法です。効果は2~4か月持続します。対症療法を継続しているうちに、5%前後の例で寛解傾向がみられる方もいるとの報告があります。なお、抑うつ感があると症状が悪化するので、心の安定が必要な病気でもあり、自分自身でのメンタルケアは必要です。そのためにも、病気に対する理解が非常に重要で、治そう治そうと焦るのは禁物です。

医師と十分に相談して、自分に合った適切な治療法を選びましょう。