シミ(そばかす・肝斑・色素斑など)
シミについて
一般に、正しく排出されずに肌に滞留したメラニン色素がシミと呼ばれています。原因は様々で、紫外線の影響、加齢による新陳代謝の乱れや低下などが主な要因として挙げられます。
またシミにはたくさんの種類があり、その発生原因や性質、大きさ、濃さ、深さなどをしっかり見極めて最適な治療を行うことが重要です。
ご自身の判断でシミだと思って市販の薬剤で治療していたいたものが、実際に診察してみると実はシミではなく、他の病変だったというケースも少なくありません。正しい判断で治療を行わないと、症状を悪化させてしまうリスクもありますので、シミが気になったら、まず信頼できる皮膚科を受診することをお勧め致します。
当院は「美容医療」にもチカラを入れており、最新の機器や薬剤を積極的に導入して、的確で効果的な治療はもとより、健康な皮膚へのダメージ回避にも細心の注意を払いながら治療を行っています。シミの元となるメラニンの除去をはじめ、メラニンを作り出すメラノサイトの活性化を抑制する治療など、様々な選択肢の中から患者様お一人お一人に合った対応で、皆様のお肌のトラブルの解決をサポートしてまいります。
シミの種類
シミにはたくさんの種類があり、症状や必要な対応も様々です。
老人性色素斑(日光性色素斑)
「シミ」から連想される、最も一般的な症状を表します。原因は紫外線によるもので、日光性色素斑とも呼ばれています。顔・手の甲や腕など、日光によくあたる部分にできる茶色いシミで、最初は色が薄いのであまり目立ちませんが、少しずつ濃くなり徐々に境界ががはっきりしてきます。
このシミは原因が紫外線とわかっていますので、なるべく直射日光に当たらない、日焼け止めを塗るなどの対策が有効になってきます。
なお、老人性という名前ですが、20代の若い方にも見られるシミです。
肝斑(かんぱん)
肝斑は頬骨を起点として、目の周り以外の頬の高い位置や額、鼻下、あごなどに広い範囲で生じ、境界がはっきりとしない地図のような形状で左右対称に現れます。
女性ホルモンによる影響があるといわれていて、妊娠やピルの服用、その他にも心理的原因、肝機能障害、皮膚への過剰刺激、紫外線など様々な要因が考えられます。
また、洗顔時のこすり過ぎが一因であると指摘されています。
肝斑は一度できてしまうと厄介で、改善するためには時間と手間がかかりますが、トラネキサム酸・ビタミンCを内服することによりかなり薄くすることが出来ます。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMは「後天性真皮メラノサイトーシス」の略で、遺伝性、あるいは加齢、日焼け、ホルモンバランスの崩れなどの影響で出現すると言われていいます。頬骨~下まぶたあたりに左右対称性で生じ、くすんで見える灰褐色の色素斑です。肝斑と合併して生じることが多く、他のシミとも区別がつきづらいので診断には注意が必要です。
脂漏性角化症(老人性いぼ)
脂漏性角化症は老人性いぼの名前の通り80歳以上の方によく発生しますが、30代以降になると男女に関係なくの顔や体のどこにでもに現れてくるシミで、直径1~2mm程度、色は褐色~黒褐色など様々です。角質細胞の増殖により、いぼのように若干膨らんでいるのが特徴です。紫外線や加齢が主な原因といわれていて、老人性色素斑(日光性色素斑)と合併していることが多く、老人性色素斑が時間の経過で盛り上がってできたものもあります。
色素沈着/くすみ
皮膚にできた炎症の痕が色素沈着を起こし、そのままシミになってしまった状態です。ニキビ、やけど、虫刺され、かぶれ、アトピー、すり傷など、炎症を伴う様々な要因により出現します。
通常の場合、炎症後はお肌のターンオーバーによって色素斑は消失してしまうのですが、場合によっては数年経過しても消えないことがあります。とくに黒色メラニンが多い日本人は、日頃から健全なお肌のターンオーバーを心がけることが大切です。
そばかす(雀卵斑)
雀卵斑は一般的にそばかすと呼ばれ、幼少期以降に発症する直径数ミリ程度ほどの斑点状のシミです。鼻を中心に、左右対象に散らばって現れます。まれに手や背中、肩にもできることもあります。
遺伝的要素が強いことがわかっており、親にそばかすがあると発症しやすく、さらに日焼けや妊娠などの環境要因によって症状が悪化することがあります。
とくに色白の人に多く見られ、一旦治療をしても再発しやすいことも特徴です。
治療について
シミの種類に合わせた適切な治療が必要です。また、正常な皮膚に影響がないというのも、シミの治療を行う際の大切な要因です。
当院の対応
当院では最新鋭の機器を用いたIPL(光治療)をはじめ、体の内部から働きかける点滴や内服薬の処方など、様々な角度から皆様のお肌のトラブル、美白をサポートしてまいります。
皮膚科の病気に関しては、日本皮膚科学会にも分かりやすい解説がございます。どうぞご参照ください。